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2019.10.23秋の夜長

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台風19号が甚大な被害をもたらしましたが、被災された方々に謹んでお見舞い申し上げます。

地球温暖化による海水温の上昇が、台風の大型化に拍車をかけているといわれています。産業革命から現在までに、海水の温度が約1.5℃上昇したというデータがあります。え? たった1.5℃と思われるかもしれませんが、これは巨大な熱量に相当します。台所で鍋に水を入れてお湯を沸かすのとはわけが違います。太平洋、大西洋など、地球にある海水の量がどれぐらいあるか分りませんが、これらの膨大な量の海水を1.5℃上昇させるには、それこそ天文学的な量の熱ネルギーが必要です。これ以上、海水の温度を上昇させないためにも、温暖化対策は世界共通の急務です。今のままでは、さらに温暖化が進み、日本列島を襲う台風のエネルギーはますます大きくなることが容易に想像できると思います。

ところで、温暖化による異常気象と、太陽や地球の運動は基本的に無関係です。太陽は恒星といわれるように、同じ位置で静止したままですし、地球は産業革命当時と同じ運動(自転しならが太陽の周りを公転)を続けています。最近、太陽が地球に近づいたわけでも、地球が太陽に近づいたわけでもありません。春夏秋冬、季節ごとの日の出、日の入りの時刻は昔から変わりません。その証拠に、10月に入ってから、めっきり日の暮れるのが早くなり、順調に? 日の出が遅くなってきたのを皆さんも感じられていると思います。

日暮れが早いということは夜が長いということで、昔から秋の夜長といわれている通りです。もっとも、現代は夜といっても照明の発達で暗さは余り感じなくなっていますが、便利な反面、そのような技術の進歩が地球温暖化を促進しています。

技術の進歩はすばらしいことですが、「過ぎたるは、なお及ばざるがごとし」(多すぎるのは、足らないのと同じだ)という言葉を、秋の夜空を見上げながら、かみしめています。

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